みなさんこんにちは。
今回はポーランドのリーグ形式やホッケー事情、今シーズン自分が所属しているKATOWICEが参戦するコンチネンタルカップについて書いていきます。

【Tauron Polska Hokej Ligaについて】
今シーズンからリーグ自体にタウロンという大手スポンサーがついたため、リーグ名と各チームのユニフォームにスポンサー名が入りました。
レギュラーリーグは全9チームで構成され、各8チームと5試合ずつ、計40試合行います。
基本的に連戦がなく、試合ごとにバスで移動をして試合をし、その後すぐ帰宅するという流れになっているため、日本のように宿泊を伴う遠征はありません。
自分の住んでいる地域から一番遠いチームでも5時間ほど、一番近いところでは20分程度の距離にあるため、バス移動の負担は軽微です。
試合日は、チーム全体でモーニングアイスを行い、チームランチをとるのがKATOWICEのルーティンとなっています。
プレーオフは、リーグ戦上位8チームで行われます。
ベストオブ7(4勝先取)形式で準々決勝、準決勝、決勝へと進んでいきます。
こちらは昨シーズンのプレーオフのトーナメント表です。( )内がレギュラーリーグの順位となっています。
プレーオフでは連戦があり、ホーム2連戦ののち、中日を挟んでアウェイ2連戦。その後ホーム、アウェイ、ホームと1試合ずつ、計7試合という試合形式です。

【ポーランドカップ】
日本でいうと全日本アイスホッケー選手権大会に位置するような大会ですが、参加チームは4チームのみで、日本のように実業団チームや大学チームの参加はありません。
ポーランドカップに参加するためには、シーズンスタートから2巡目終了までの結果でレギュラーリーグの4位以内に入る必要があります。
この出場権を得るために最初の10試合はよりシビアな試合となります。

【スーパーカップポーランド】
前シーズンプレーオフチャンピオンvs前シーズンポーランドカップチャンピオンの対戦となります。1試合のみではありますが、歴史ある決戦となります。

【コンチネンタルカップ】
ヨーロッパで行われているチャンピオンズリーグ(CHL)の下のリーグだと思っています。各リーグでの上位チームが参加します(CHL参加資格のないリーグは1位チーム)。
リーグ自体は1stラウンド、2ndラウンド、3rdラウンド、Finalとなっています。ランキングの低いチームが1stラウンドから闘い、グループで1位になると次のステージに上がることができます。自分の所属チームが3rdグループからの参加となり、イタリア、デンマークのチームとの対戦が確定しており、残りの1枠は2ndグループから勝ち上がってきたチームになります。そこで上位2チームになるとFinalへ進むことができます。Finalでは4チーム総当たりの勝ち点制で優勝を決めます。

【リーグレベルについて】
アジアリーグよりも少しレベルが高いと感じます。その理由の一つとして、「インポート選手の制限がない」ことが挙げられます。
実際に自分の所属チームにはベンチ入りメンバーに10名の外国籍選手がいます。
彼らはフィンランドリーグトップリーグやECHLなど皆さんが知っているような高いレベルでプレーした選手たちです。他のチームにもたくさんの外国籍選手がいて、インポート選手がいることで国内リーグ全体のレベルアップにつながっているのではないかと考えています。(ただし、デメリットもあり、若手選手のアイスタイムがどうしても減ってしまいます。)
ポーランドの代表チームは21-22シーズンの世界選手権ではディビジョン1Bで日本と同じグループにいましたが、日本は決勝で敗れ、ポーランドが昇格しました。翌22-23シーズンで彼らは1Aからトップディヴィジョンへとさらに昇格をきめました。
自分が知っている選手でも若くしてリーグで活躍している選手はほとんどいません。リーグ自体のレベルアップを求めるのか、それとも自国選手でレベルアップをするのか、とても難しいことですが、年齢関係なく代表チームに参加し、国ために戦う彼らはすばらしいと思っています。

【その他の環境】
KATOWICEでは通常通り給料が支払われ、防具も支給され、全員プロ選手としてやっています。しかし、ポーランドにも経済的に厳しいチームがあります。そのようなチームではグローブがそろっていなかったり、スティックがなくなったり、テープ類は自分で買っている場合もあるようです。
経済的に厳しいチームの話を聞くと、日本でも防具や給料を当たり前にもらえていたことがとても幸せなことだったのだと改めて感じ、日本のアイスホッケー環境や食事面など、恵まれていたことを実感しています。

今回のレポートはいつもと違った形式で書かせていただきました。自分の知っている情報でまとめましたが、齟齬があるかもしれませんので、ご了承ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。