みなさんこんにちは

私のチームは1週間のオフに入りました。リーグとしては11月6日から10日間のナショナルブレイクに入りますが、私たちは10月31日から11月16日まで試合がないことからこの1週間がオフとなります。

これまでプレシーズン6試合、チャンピオンズリーグ6試合、ポーランドリーグ16試合(1試合は欠場)、27試合に出場しました。昨シーズンの試合数とほぼ同じゲーム数を3ヶ月でプレーし、全ての面においてタフなシーズンとなっています。

個人としては、身体を張ったプレーで勢いをもたらしたり、ペナルティをもらったり、チームへプラスな存在になれているのではないかと思っています。

しかしながらリーグ戦15試合に出場し、5ゴール2アシストという結果はかなり少なく、力不足を感じてます。チームにインポートプレーヤーとしてプレーしている以上、常に結果を求めて戦わなくてはいけないと思うので、後半戦は決定力やラストパスの精度をあげ、チームの勝利に貢献できるように日々ステップアップしていきたいと思います。

○CHLで対戦した各チームについて

【Rögle BK??】

スキルの高い選手が多く、とてもクリーンなホッケーをすると感じました。

5人の連動性が非常に良く、アタッキングゾーンでは常に5人が動き回り、パス回しもハイレベルで一瞬の隙をつかれると、フリーな選手にパスを回されシュートを打たれてしまったり、逆にパックキャリアに少しでもスペースを与えるとワンフェイクからとんでもないシュートを決められたりと試合中、驚くことばかりでした。

【ZSC Lions??】

とてもハイテンポでフィジカルにプレーするチームだと感じました。北米スタイルのホッケーに近い印象です。

昨年までColumbus Blue JacketsでプレーしていたAlexandre Texierは、レベルが違うと感じるほど上手く、パックを持った時の状況判断やパスの精度、パススピード、パックプロテクションどれをとっても素晴らしい選手でした。

NHLやKHLでもプレーしていたSven Andrighettoは、スキルは高いだけではなく、基本となるフィニッシュチェックや一つひとつのバトルへのこだわりを感じました。サイズはあまりないですが、基本を徹底している姿や強い気持ちを持ってプレーしているのを見てとても勉強になりました。

【Fehérvár AV19??】

CHLの中で1番やりにくい対戦相手だったかもしれません。

その理由は全員が「ハードワークし、システムを実行する」チームだったからです。

どの場面でもパックを持ってる選手に必ずフィニッシュチェックをしてきたり、とにかくプレッシャーが速くロボットみたいなチームでした。

全体的に無駄がなくサボる選手もいなかったと思います。

監督はデミョンキラーホエールズでも指揮をとったケビンさんでしたが、スタイルは当時よりもレベルアップしていると感じました。

フェイスオフのセットプレーもかなり多く、常に選手同士が話し合っていて素晴らしいチームでした。

ケビン監督については現アイスバックスの鈴木雄大さんや坂田駿さんにお話を伺ってみたいと思いました。

○ CHLで改めて感じたこと

世界のトップ選手たちが忠実に基本的なことを実行している姿を見て、日本のアイスホッケー界に足りないのはこれなんだ、と感じました。

パス/レシーブの精度、フィニッシュチェック、ブロックショット、シュート・リバウンド、ネットフロントバトル、タイムマネジメント…

特別なことにいきなり挑戦するのではなく、基本を完璧にすることで特別なことにも繋がっていくのだと感じました。

基本がないのに特別なことをやろうとしてもそれは成功しないと思います。

日本のアイスホッケーを強く、良くするためにはまず基本の底上げが今は1番大事なのかと感じました。

CHLでは本当にたくさんのことを経験することができ、いろいろなことを考え直す良い機会になりました。

以前も書きましたが、世界のトップレベルの選手たちと試合することができ、このチャレンジをさせてくれたチームには本当に感謝しています。

この経験で学んだことを成長に繋げ、日本アイスホッケーをよくできるようにこれからも頑張っていきます。

過去の記事はこちら

Shige’s Report ≪人里茂樹の海外挑戦記①≫

Shige’s Report ≪人里茂樹の海外挑戦記②≫

Shige’s Report ≪人里茂樹の海外挑戦記③≫