■オリンピック最終予選を終えて、再びトルンへ
オリンピック最終予選を終え、9月2日にトルンに戻ってきました。
到着後すぐに「チームプレゼンテーション」が行われ、ファンの皆さんに今年のチームをお披露目しました。


新加入選手は会場とは別の場所に集合し、そこから小さな船に乗って川を下り、かっこよく登場。まるで映画のワンシーンのような演出で、とても印象的でした。

会場ではトルンの伝統に則り、「トルンの戦士」に任命される儀式が行われました。
私はマントを羽織って片膝をつき、ベテラン戦士のような方が私の肩に剣を置き、「あなたをトルンの戦士に任命する」と(ポーランド語で)言ったそうです。
こうして正式に“戦士”となったあとは、剣闘ショーを観たり、ファンの方々と交流したりと、海外ならではの特別な体験ができました。

■待ちに待ったポーランドリーグ・レギュラーシーズン開幕!
▷ 第1戦:9月13日(金)ホーム vs COMARCH CRACOVIA(4-6 敗戦)
僕は「WHOOP」という健康管理デバイスを着けていて、興味深いデータが取れたので一部紹介します。
この日のStrain(疲労度)は19.3(最大21)。18を超えると翌日の回復が難しくなります。
総消費カロリーは4537kcal。ディフェンスは4ペア(8人)で回していたにも関わらず、かなりの負荷でした。
出場時間:17分58秒。パワープレーとペナルティーキリングでもプレーしました。
直接失点に関わるようなミスはなかったものの、自分の中ではプロ生活で最も情けないと感じた試合でした。
緊張していたのか視野が狭く、プレーの精度も低く、パックをうまく扱えませんでした。
大きな実力差があるわけではないのに、なぜ自信を持ってプレーできなかったのか――。
それをずっと考え、次の試合までに次の2つを実行しました
1 自分が積極的にプレーしている姿を繰り返しイメージ
2 支給された防具に違和感があったので、自分に合ったものに変更
▷ 第2戦:9月15日(日)ホーム vs PODHALE NOWY TARG(5-3 勝利)
出場時間:17分02秒/1ゴール
防具を変更したことでプレーに自信が戻り、精度も上がって視野が広くなり、スピード感のある良い動きが増えました。
完璧な試合ではありませんが、前回のような不安はなく、自信のあるプレーができたことは大きな収穫です。
防具によるパフォーマンス低下はプロとして情けなく感じましたが、学びもありました
・わずかな違和感がプレーに大きな影響を与えること
・防具マネージャーとの連携も重要で、妥協せず要望を伝える必要があること
そして、ポーランドリーグでの初ゴールも決めることができました!
相手ディフェンスの前から思いきりシュートを放ち、ゴールネットを揺らしました。
この瞬間は言葉にできないほど、最高の気分でした。
さらにこの試合では、昨シーズンまでフリーブレイズで一緒に戦った #78アレックスと #39ジョンと対戦。
相変わらず明るい二人に元気をもらいました!


▷ 第3戦:9月20日(金)ホーム vs SOSNOWIEC(0-2 敗戦)
出場時間:15分28秒
相手は守備的なチームで、こちらが攻めていてもなかなか得点できず、難しい試合となりました。
こういった展開で勝ち切れないと、シーズンは厳しくなる――。チーム全体に危機感が芽生えました。
▷ 第4戦:9月22日(日)アウェイ vs SANOK(3-0 勝利)
出場時間:20分16秒/Strain:20.3/消費カロリー:5555kcal
この日はフィジカルが強い相手に対して、チームとしてゲームプランを最後まで遂行できました。
データからも分かるように、とてもハードな試合でした。
▷ 第5戦:9月24日(火)ホーム vs UNIA(1-3 敗戦)
出場時間:15分15秒
昨年の優勝チーム相手に、いい守りができました。
第3~第5戦は、自分の出場中に失点がなかったのはディフェンスとして自信になります。
▷ 第6戦:9月26日(木)アウェイ vs KATOWICE(1-3 敗戦)
出場時間:17分06秒(この日はセンターとして出場)
フォワードの怪我人が多く、急遽センターで出場。フェイスオフの勝率は50%!
ペナルティーキルではディフェンスに戻り、試合最後の5分間もディフェンスとしてプレーしました。
慣れないポジションでも、チームに貢献できたという充実感がありました。
▷ 第7戦:9月29日(日)ホーム vs TYCHY(1-3 敗戦)
3連敗です。
3試合とも「1-2からのエンプティーネット被弾」という同じ展開での敗戦でした。
▷ 第8戦:10月4日(金)アウェイ vs JASTRZEBIE(2-7 敗戦)
第2ピリオドに大量失点を許し、悔しい大敗となりました。
■ここまでのまとめ
ポーランドリーグでは8チームと5回ずつ対戦、全40試合を行います。
この時点で、全チームと1巡目が終了。
チーム成績:2勝6敗、7位。
内容は悪くない試合も多いのですが、勝ち切れず、勝利は下位2チーム相手のみという状況です。
■個人としての現状と課題
開幕戦以降は悪くない内容が続いていますが、「喜べる試合」はまだ少ないのが現状です。
得点は初ゴールの1ポイントのみ。
ディフェンスとしてはしっかりプレーできており、守りから攻撃に転じる際の動きも悪くありません。
ただ、得点やアシストといった“結果”にはまだ繋がっていません。ここは焦らず、継続していきたいと思っています。
課題
特にオフェンシブゾーン(攻めている時)の動きの改善です。
チャンスはあっても、プレーの精度が低く、得点には至っていません。
ゴールやアシストは味方の動きなど、自分ではコントロールできない要素も多いですが、ブルーラインでの動きや判断をより良くすることで、チームにもっと貢献できると思っています。
自分のプレー映像と他選手の映像を見比べて、「何が足りないのか」「どうすれば良くなるのか」を探します。
次回は2巡目以降をレポートしていきます!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!