2024-2025シーズンをポーランドリーグのKH Torunにて無事に終えることができました。改めてチーム始動後にも関わらず海外挑戦をサポートし、送り出してくれた東北フリーブレイズ、そして変わらずに応援してくださったファンの皆さんに心から感謝しています。
24-25シーズンを振り返ったレポートを5回にわたって、皆さんにお伝えできればと思います。
【海外挑戦レポート1:チーム合流からプレシーズンゲームまで】
■ チーム決定までの道のり
23-24シーズンの終わりから、チームにはフリーブレイズ海外挑戦制度を利用しての海外への挑戦の意思を伝えていましたが、なかなか移籍先が決まらない状態でした。
やっとのところでエージェントから「ポーランドリーグのKH Torunというチームが、あなたに興味を持っているよ」という連絡がありましたが、正直、それまでも何度か似たような話があり、どれも正式なオファーに至らなかったため、「どうせ今回もあかんのやろな…」と半信半疑でした。
しかし、すぐに契約書が届き、フリーブレイズ#91の人里選手(ポーランド経験者)や、昨シーズンのチームメイトだったドゥピー選手、ボイバン選手から情報を聞き、最終的にTorunとの契約を決断。交渉を経て、正式にサインしました。
そこから1週間で引っ越しと渡航準備をするというバタバタな展開に…。
たくさんの方のご協力のおかげで、無事に出国することができました。

■ ポーランド到着後のトラブル
ポーランド到着早々、いきなりロストバゲージの洗礼を受けました。
ワルシャワ空港でホッケーの防具が入ったバッグは届いたものの、生活用品のバッグが行方不明に。
「防具があるからせめて仕事はできる」と自分に言い聞かせつつ、ワルシャワからTorunへ向かいました。


■ チーム合流とプレシーズン準備
到着翌日の7月29日からさっそくチーム活動がスタート。
以降、8月7日までは週末を除き、毎日午前・午後2部構成での練習やトレーニングが行われました。
8月8日にはプレシーズン初戦が控えていたため、氷上練習では主にチームシステムの確認が中心でした。
このシステムは私にとって新しいもので、昨シーズンとの違いを大きく感じました。
ちなみに、昨シーズンはカナダ人コーチ(グレッグ監督)の下でプレーし、今シーズンはフィンランド人監督です。
国籍が全てではないにせよ、プレーや戦術にはその国ならではの特色があって、とても興味深いです。チームの公用語は英語で、フィンランド訛りの英語に慣れるまで少し時間がかかりました。
また練習を通して感じたのは、選手個々のプレースタイルの強い個性です。
五角形チャートで能力を表すなら、全体がバランスよく埋まっているというより、「すごく尖った部分」と「弱点」がはっきりしている選手が多い印象でした。
■ プレシーズンゲーム初体験!
疲労も溜まり始めてきたタイミングで、ついにプレシーズン初戦の日がやってきました。
ちなみに、紛失していた荷物は8月8日に無事見つかりました。それまで服を貸してくれたチームメイトに感謝!
▷ 8月8日 vs Sosnowiec
▷ 8月9日 vs Oswiecim
とにかくフィジカルの強さに圧倒されました。
自分も負けているとは思いませんでしたが、慣れるまでには時間がかかりそうな感覚がありました。
特に2日目の相手・Oswiecimは昨シーズンの優勝チームで、チャンピオンズリーグ出場も決まっている強豪。
このチームは、フィジカルだけでなく、スキル・スピード・戦術理解のすべてが高レベルでした。
私はどちらの試合でも焦りが出てしまい、精度の高いプレーがなかなかできませんでした。
ようやく落ち着いてプレーできたのは、2戦目の第3ピリオド。それでも「このままでは通用しない」という危機感を覚えました。
でも、まさにその“通用しない”感覚を味わうために、ここポーランドへ来たのだと改めて実感し、逆に今シーズンがさらに楽しみになりました。
今回は、チーム合流からプレシーズンゲームまでの様子をお届けしました。
次回はシーズン開幕後の試合レポートをお届します。
最後までご覧いただき、ありがとうございました!